衝撃

 小さい頃、特に思春期頃に受けた衝撃は強くのこるものなんだと思いました。
 私は5年生の時に田舎の小学校に引っ越しました。それまでは『(上手に使えなくても)先生には敬語を使うもの』『先生も授業中などは子どもに対して丁寧語で話す』という認識でいました。田舎に転入生は珍しく、全校生徒の前で紹介をされました。私は買ってもらったばかりの制服に身を包み、全校生徒の注目を浴びつつステージに上がりました。校長先生が紹介してくれました。「転入生の〜さんです。大野小からきました。」ちょっとほっとして座ろうとしたら話が続きました。「お前達、大野城っちゃどこか知っとるや?太宰府のむこぉん(向こうの)ほうたい!」ビックリして校長先生の顔を見てしまいました。
 地域では週3回夜回りというものがありました。理由は簡単、5人しか子どもがおらず、男女2つに分かれると週3回もの当番をこなさなかればならないのです・・・。転入してきたばかりでずっと遊んでいたい仲のいい友達もいなかったけど、負担が大きいと子どもながらに思っていました。
 小学校のプール、床は水色で青と赤のラインが分かりやすく引いてあるきれいなプールしか知りませんでしたが、コンクリートで茶色、腰洗い槽もなく(今はどこもないけど)、そのまま飛び込むクラスメートの姿に衝撃、授業後もシャワーが全く出ない(出てもチョロチョロ)ので、何か汚いまま洋服に着替えないといけなくて嫌でした。極めつけのプール納会。メインイベントで鯉が入れられ、とった子は持って帰って鯉濃(こいこく)にして食べられるという・・・。鯉の住んでる川で泳ぐこともあるし、いろんな魚が住んでる海で泳ぐこともあるけど、プールに魚を入れるという感覚がなく、きゃ〜きゃ〜捕まえて遊ぶ人達を見て引いていました。汚い・・・と。
 その他にも裸足で廊下を歩く、下駄を履いてトイレに行くなど理解できないことばかリ・・・。でも、5歳年下の妹はここまで鮮明に覚えれおらず、その環境に身を置いた年齢で随分違うのだなと思いました。話の発端はチビの拍子木を叩いてみて「夜回り」を思い出したからです。

 ありギリスのキャンプも高学年から参加下から続いた子、スタッフで参加したから面白さが分かった子などいろいろいると思います。いろんなものにいいタイミングで出会えるといいなと思います。